小中学生のためのレクチャーコンサートについて
音楽の素晴らしさを実感してもらいたい。若いうちから偉大な芸術に触れ、感性を豊かに育ててもらいたい。そういう思いから、ホールでのコンサート活動とは別に、小中学校へ出向き生徒の皆さんに体育館などでピアノとお話しを楽しんでもらうレクチャーコンサートを行うようになって数年が経ちました。生徒や教員、父兄の皆様にとって、そして私にとって大変意義のある企画です。なぜこうした催し物を始めることになったのか、そして私がこれに情熱を傾けている理由や心構え、やり方等を述べさせていただきます。
私がまだ中学生の時、通っていた中学校の体育館で狂言の鑑賞会がありました。プロの役者の方が数名お見えになって、本公演そのままの衣装で鮮やかな芸をご披露下さり、また狂言の所作事、台詞回しや立ち振る舞いについて説明して下さったことは、今も鮮明に脳裏に焼きついています。テレビなどでちょっと垣間見るのとは大違いで、本物を目にする、耳にするということの大事さを子供ながら実感したものでした。クラスメートたちも私と同じ感想を持っていました。この体験から、自分もいつか大人になったとき、子供たちの為に何かできるようになれたらと思い描くようになりました。
このような経緯もあってレクチャーコンサートを始めてみると、今更ながらあの時の狂言役者の方から学ぶことが沢山あったことに気がつきます。演奏に際しては、私も衣装は一番の正装にあたる黒の燕尾服を着るべきだと思い当たりそうすると共に、曲についての簡潔で分かりやすい説明はもちろんのこと、どうしたらより音楽を好きになってもらえるか皆さんの反応を見ながらいつも自問しています。より親しみを持ってもらう為には、自由に語りあう時間も大切だと判り、皆さんとの質疑応答の時間を設けることにもなりました。そしてコンサート終了時には、会場出口で生徒の皆さんを一人一人お見送りして言葉を交わすなどしてお別れすることにしています。
茨城県鹿嶋市から始まったこの企画は、東京都や長野県飯田市へと広がり、2007年までで延べ40校を訪問して演奏したことになり、その聴衆は父兄も含めると10000人に及ぼうかというところまでになりました。
身じろぎもしないでというくらい真剣に聴いてくれた演奏終了後、目をキラキラ輝かせながら私の周りを取り囲んで、口々に話しかけてくれる生徒さんたちの中に立つことは、何事にも変えがたいほどの喜びを感じさせられるときでもあります。
この感動を日本全国の小中学校で分かち合うことができたら・・・というのが私の夢であり望みです。
これに関しての質問などございましたら、a2hide@wb4.so-net.ne.jp にmailを下さい。
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| 生徒が作った手作りのプログラムの前で | 校長先生からの紹介 |
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| 質問には、生徒の間を回って目を合わせて答える | 花束贈呈をしてくれた生徒との会話 |
| 生徒さんたちから届いた宝物のような感想文の一部です。 学校訪問をしてみると、ピアノの曲や作曲家のことばかりではなく、プラハやオーストリアのこともよく調べていて驚かされます。それも嬉しいことです。 |
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